【日本の水不足問題】過去に発生した渇水のまとめ!被害や状況は?

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【平成6年渇水】

地域:西日本から関東地方
時期:平成6年
被害の大きさ:大
給水制限期間:295日間

平成6年渇水とは1994年(平成6年)から翌年にかけて、九州北部~関東地方までの地域で発生した全国的な渇水のことです。別名1994年渇水とも呼ばれます。平成6年は日本各地で春から雨の少ない日が続き、西日本~関東地方までの多数の観測点において観測開始以来の最高気温を記録しました。多くの地域で晴天が続き、降水量が平年の30~70%程度に留まりました。
この影響により、九州北部、瀬戸内沿岸、東海地方を中心とした各地域で上水道の供給が困難となり、時間指定断水等の給水制限が開始されました。
特に被害を受けた福岡市においては、4月における福岡市内のダム貯水率はほぼ100%でしたが、梅雨時期における降雨量が平年の半分程度にとどまりました。そのため、ダムの貯水量が下がり続け、7月1日梅雨明け以降は猛暑日も続き、更に減少し始めました。7月20日時点で貯水率は50%を割り込み、福岡市では8月4日に夜間断水が行われました。9月に入って雨が降る日もありましたが貯水率はそのまま上がらず断水は長期化しました。翌年の3月3日には貯水率15%まで渇水状態は続きましたが、4月に入りまとまった雨が降った影響で福岡市では295日ぶりに断水が解除されました。

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【昭和56‐57年沖縄渇水】

地域:沖縄県
時期:昭和56~57年
被害の大きさ:大
給水制限期間:326日間

昭和56‐57年沖縄渇水は、1981年(昭和56年)7月から翌年6月まで沖縄県で起きた渇水のことです。昭和56年4月から雨が少なく、梅雨入りしても5~6月の降水量はわずか237㎜でした。これは平年の45%程に留まる降水量で観測史上4番目の少雨記録となりました。この影響で昭和56年の沖縄県は、年間の降水量が平年の3分の2、河川水量は3分の1にまで落ち込み、326日間という長期に渡り給水制限が開始されました。これは日本の都市上水道において最も長い給水制限日数となりました。多くの離島からなる沖縄にとって5~6月の梅雨と夏から秋にかけての台風による雨は、1年間に降る雨の大半を占めており、最も大きな水資源です。この時期に少雨が続くということは、すぐに水事情が逼迫した状態となります。

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【昭和53‐54年福岡市渇水】

地域:福岡県
時期:昭和53~54年
被害の大きさ:大
給水制限期間:287日間

昭和53‐54年福岡市渇水とは、1978年(昭和53年)5月から翌年3月まで福岡県福岡市で続いた渇水のことです。別名「福岡砂漠」とも呼ばれます。この年、福岡地方では異常な少雨傾向で降水量は平均の約半分以下と極端に少なく、5月に入り福岡市の貯水ダムは貯水率18.7%と減少し、福岡市では5月20日から給水制限が開始されました。6月1日に給水制限が強化され、5時間給水となりました。完全断水世帯が4万戸を超え、断水による休校が続出しました。9月に入り、人口降雨作戦を開始したが降雨を得ることは出来ず、事態は改善しませんでした。翌年、春の降雨により貯水量が増え、3月25日に給水制限が前面解除されました。
この大渇水により、市民はバケツやポリタンクに貯めた水を利用する生活となりました。そのため、食器を洗う水を節約するよう、多くの家庭で紙皿や紙コップが使用されたり、福岡市外の親類等に水を送ってもらう市民も見られました。287日間に渡る長い給水制限は福岡市民の生活に多大な影響を与え、水を多く使用する飲食店、美容院や食料店、学校給食関係で「渇水倒産」等も起こりました。

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