大雨・ゲリラ豪雨などで注目が集まる水害関連銘柄を紹介

雨の日のテディベア 金融
雨の日のテディベア

夏場になると意識される大雨やゲリラ豪雨。

自然災害は株式市場を動かす大きな要素でもあり、大雨・豪雨被害によってマーケットが打撃を受けることも少なくありません。

そのようななかで、水害の危機が迫ると株価が上がる銘柄も存在します。

今回は、大雨・ゲリラ豪雨に反応する水害対策関連銘柄を紹介します。

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大雨・ゲリラ豪雨で上がる水害対策関連銘柄とは?

水害対策関連銘柄とは、大雨や豪雨により災害の危険性が高まったときに連想ゲームで買われる銘柄を指します。

日本では、夏から秋にかけて毎年のように大雨やゲリラ豪雨のニュースが報道されます。浸水や洪水、土砂崩れといった深刻な災害につながるケースも少なくありません。

(関連記事:近年発生した豪雨災害のまとめ!被害や状況は?

しかしマーケットは皮肉なもので、自然災害の危機が迫ると、それを材料にして需要が増える銘柄を探しはじめます。

よって、治水や土砂崩れ防止などの公共事業関連企業からホームセンターまで幅広い銘柄が水害対策銘柄として注目されるのです。

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水害からの復旧・防災の両方から銘柄を探そう

大雨・豪雨による水害とひと口にいっても、その被害は多岐に渡ります。

  • 河川の氾濫
  • 内水氾濫
  • 家屋の浸水
  • 土砂崩れ
  • 停電・インフラの故障

よって水害対策銘柄は「災害からの復旧需要で上がる銘柄」と「防災意識の高まりで上がる銘柄」の2つの観点で探すのがポイントです。

例えば災害からの復旧面を見ると、雨水の排水ポンプや建設機械、建築現場用のブルーシートや資材が注目されるでしょう。

一方、防災面から探すなら、土のうなどの浸水対策や防災グッズ、雨雲レーダーなどの気象情報を扱っている会社が候補に上がります。また長期的な防災対策として、地盤改良など土砂崩れ対策を手掛ける会社も外せません。

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大雨・ゲリラ豪雨などの水害発生で注目が集まる銘柄を紹介

水害対策関連銘柄を紹介します。

銘柄コード 企業名 ジャンル
1929 日特建設 地盤改良・基礎工事
1914 日本基礎技 地盤改良・基礎工事
1926 ライト工業 地盤改良・基礎工事
1929 日特建設 地盤改良・基礎工事
2325 NJS 上下水道コンサル・浸水シミュレーション
3302 帝国繊維 防災関連総合
4356 応用技術 防災コンサル
4825 ウェザーニューズ 気象情報
ウェザーニューズの銘柄分析詳細
5287 イトーヨーギョー ふた浮き防止付きマンホール・コンクリート
6351 鶴見製作所 排水ポンプ
7561 コーナン商事 ホームセンター・DIY
7564 ワークマン 作業服・防災グッズ
7856 萩原工業 ブルーシートや土のう袋
萩原工業の銘柄分析詳細
8184 島忠 ホームセンター・DIY
8218 コメリ ホームセンター・DIY
9233 アジア航測 河川のハザードマップ
9678 カナモト 建機レンタル

必ず上記の銘柄が物色されるわけではありませんが、銘柄探しの参考にしてください。

ここからは、上記のなかで特に注目できる銘柄を紹介します。なお情報はIRBankおよびSBI証券のサイトから取得しました。(2021年8月時点)

鶴見製作所(6351):雨水排水ポンプが堅調

  • 市場:東証1部(機械)
  • 配当利回り:2.0%(3月・9月配当)
  • PER/PBR:10.73倍/0.68倍

鶴見製作所では、水害復旧時に必須となる排水ポンプを取り扱っています。市場シェア約3割。官公庁からの需要もあり、売上高、EPS(1株あたりの利益)ともに右肩上がりで堅調のようです。

水害対策ポンプ大手なので豪雨のニュースで思惑買いが入りやすく、水害対策銘柄といえます。

イトーヨーギョー(5287):ふたの浮上防止付きマンホールで有名

  • 市場:東証1部(ガラス・土石製品)
  • 配当利回り:0.69%(3月配当)
  • PER/PBR:9.91倍/1.17倍

イトーヨーギョーはコンクリート二次製品の中堅会社です。無電柱化(電線地中化)関連の銘柄として有名ですが、じつはふたの浮かないマンホールを扱っており、水害対策銘柄でもあります。

業績を見ると、営業利益・EPSともに不安定なのが気になります。長期的に持ちたい銘柄…とは言えませんが、テーマ株として吹き上がることが多いのでウォッチしておくと面白いでしょう。

日特建設(1929):地盤改良・基礎工事の大手

  • 市場:東証1部(建設業)
  • 配当利回り:3.78%(3月配当)
  • PER/PBR:10.93倍/1.12倍

環境や防災方面に強みのある特殊土木の大手です。大雨・ゲリラ豪雨では地滑り災害が発生することも多いため、その対策銘柄として物色されます。

業績好調ですが、2022年は減益予想。人員の待遇改善や技術開発への投資を優先とのことですが、株価はネガティブに反応しています。その結果、配当利回りも魅力的になってきていますが、配当性向に応じて減配するため配当からの買いは注意してください。

ちなみにイトーヨーギョーと同じく電線地中化銘柄でもあります。

NJS(2325):上下水道コンサル

  • 市場:東証1部(サービス業)
  • 配当利回り:3.09%(12月配当)
  • PER/PBR:10.51倍/0.92倍

上下水道のコンサルティングなどを手掛ける会社です。「コンサルって何するの?」と思いますが、要は上下水道施設の点検調査や修繕改築などです。

業績をみると、国内向けが堅調ではあるものの海外展開で苦戦中に見えます。とはいえ、事業のなかには浸水対策システムの提供なども含まれており、今後の水害対策で役立つ可能性が高いと期待できます。

ワークマン(7564):作業服・防災服で注目

  • 市場:東証1部(小売業)
  • 配当利回り:0.86%(3月配当)
  • PER/PBR:32.47倍/6.67倍

作業服や建設現場などで使う関連商品の小売を手掛けるワークマン。直近では「ワークマン女子」などの言葉で女性向けアパレル店としても注目されています。

ワークマンではヘルメットやレインコート、手袋などの防災グッズを取り扱っています。また復旧作業で使えるような作業着もあるため、ホームセンター銘柄と同様に大雨・豪雨の前後で個人からの需要が増える可能性が高いでしょう。

業績はキレイな右肩上がりです。ただし、期待先行で株価が上がってしまったので、やや買いにくい状況かもしれません。

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まとめ

大雨やゲリラ豪雨の季節に注目される水害対策関連銘柄を紹介しました。

近年の気候変動の影響により、水害対策・治水は国策ともいえます。大手ゼネコン以外にも防災・減災に寄与している企業は多くあるため、応援を兼ねて分析してみると面白いかもしれません。

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